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2007年

2007年7月31日

ハーバード大学インターンシップ生を迎えて 2007年7月31日

● スティファニー・ブライトさんのプロフィール
ハーバード大学2年生。日本語を勉強して10ヶ月(2007年7月現在)。趣味はピアノとバスケットボール。

● インターンシップ先
自動車関係の世界的な企業、政府関係機関

● ハーバード大学から東京へのインターンシップ生
今夏、ハーバード大生のインターンシップ生は40名ほど東京に来ている。スティファニーさんのように企業へのインターンシップの他に、シェフを目指している学生は、魚河岸で寿司職人の勉強をしている学生もいる。

なぜ日本語を勉強し始めたか

30年前、父が日本に来日しました。父は、昔の形見じゃないけれど、日本語をよく話します。そのため、私も是非、日本語を話すことが出来るようになりたいと思っていました。ペラペラになりたい(笑)「父は日本語を話せるんだ」と言っていますが、本当にしゃべれるのか、今度、会うのが楽しみです。

インターンシップの経験

インターンシップ・プログラムを通して日本に来日し、1ヶ月半が過ぎました。毎日、充実した日々で、楽しく過ごしています。日本や日本人がとても好きです。インターンシップを通して日本を学ぶということで、自動車関係の世界的な企業に入って、まず、仕事の内容を知る前に会社とはどういうものか、を学びました。すぐ、現場に出るのではなく、将来の事業計画の作成に参画しました。そして、営業の現場に出て顧客回りをしました。お客様と直接話し、また、現場の声を私のつたない日本語を通しながらも話すことができ、とてもうれしく思っています。

その後、政府関係機関でいろんな仕事をしました。今、ここでのインターン体験をまとめる準備をしています。政府関係機関で最初にやった仕事は、パブリシティ関連の仕事だと思うのですが、ある大臣がライブトークを行った際の写真撮影を経験しました。また、各省庁が発信しているWebサイトの英語の表現をひとつひとつチェックし、ほかには、政府関連機関が発行している雑誌が読まれた状況、どのような形で有効的に使われるかといった仕事をしました。一番大きな仕事は世論調査でした。内閣や各省庁を国民がどのように思っているのか、といった分析をしました。

企業や政府関連機関の仕事といったインターンシップを通して、これから仕事に立ち向かう姿勢を勉強しました。この経験を、これからの自分の将来に生かしていきたいと思っています。

インターンシップや出会った人たちを通して知った、日本文化の特質

1番印象に残ったことは、日本の方々は、最初に会った人(それが、先生でも医者でも)に対し、一目会っただけなのにリスペクト(尊敬)や労わりといった姿勢で話をすることがとても心に残りました。
さらに、環境問題やエコ関係について。ゴミの分別を実践していることに、感銘し、驚いています。なぜなら、アメリカではそんなこと全然していませんから。

私個人に振り返ってみますと、生涯、どういう方向に進むかはまだ決めていません。専攻としては、社会学、人間学や、アジア文化について研究をしてみたいと思っています。また、夢になるかもしれませんが、ゆくゆくは日本で働いたり、音楽関係に携わったり、もっと夢が高くなるかもしれませんが、バスケットが好きなのでNBAに入れればいいな、と思います。もっとずっと大事な事かもしれませんが、いいお母さんになりたいということが、捨てがたい夢です(笑)。

ハーバード大生として、アメリカの学生として。日米大学の違いについて

ハーバード大生としてだけでなく、アメリカの学生としても、日本の学生の将来の「なりたいな」と思うものについては、大きな違いはありません。同じような形の人生設計を考えています。学生の過ごし方に日米間の違いはありません。私も先日は、お台場に行ったり、映画を観たりしました。ハーバードはかなり勉強がきつくて、週末の自由な時間はかなり制限され、勉強に明け暮れることが多いです。

ハーバードの学生はかなり勉強に時間を割かなくてはなりませんが、その学生像は、大きく分けて2つのタイプに分かれます。ひとつは、本当に優秀な人。ある専門的な能力に長けており、集中して勉強します。もう一方はゼネラリストとして管理・経営の方向へ進んでいきます。ともに優秀ですが、優秀の活かし方を特化させる点が特徴的です。

日米を比較するなら。日本の学生、または日本の就職活動というのは「リスクをとらない、危険の負担をしない、危ない会社関係は選ばない。安定志向」と聞いています。ハーバードだけでなくアメリカそのものは、リスクに対してチャレンジする精神や、やってみようという傾向が強いです。ハーバードに関して言うと、40%くらいがプロフェッショナル志向で法律家や会計士などになり、30%が銀行といった大手企業へ就職します。

中国系のルームメイトは、最初はアジア研究、次に経済学を専攻していますが、将来は起業をして、会社を設立して経営をやってみたいと思っています。もうひとりの女性のルームメイトは、海軍に入隊していますが、ゆくゆくは自分の能力を活かして弁護士の方に進みたいと話しています。もうひとり、いま、中国にいる友人は、私が日本語を勉強しているのと同じように中国語を勉強したばかりですが、彼女は国際関係の仕事をしてみたいと思っています。将来的にはもっと進めて、中国とアメリカの問題が起きたときなど、米中間の架け橋になりたい、と話しています。

また、インターネットを通して意見交換をするツールがあります(SNSのようなもの)。2~3年前に学生間でやり取りをしていたアイデアが、国際的なビジネスに発展して成功したケースがあります。

中国、ペルー、カリフォルニアに友達がいます。カリフォルニアの友達は化学の勉強をしていますが、彼女たちが私の親しい友達です。この友達同士で話していることは、将来について早めに真剣にキャリアプランを計画して、どうしたら成功するか、どういう方面にいきたいかといったこと。また、時期についてはあとからではなく、なるべく早く、さまざまな機会を持って話し合いをして、なりたいものに向って努力して進めていかなければならないと話しています。

私たちの将来がどうなるかわからないけれど、キャリアについて考えることが非常に重要ですが、一方、学生である自覚もとても大事です。学校で優秀な成績をきっちり残せば、学校を通して機会を与えられるし、将来に繋がるのではないかと思うからです。


もし私が日本の学生の方々に、今どうするかという形でアドバイスをするなら、自分の好きなもの、信じるもの、ハートに感じるものを追いかける。安定性がある・ないは次の問題で、好きなものに対して正直に取り組んで、それに向って努力することが大事ではないでしょうか。

私にとって仕事とは、キャリアとは。

それは、4つの要素からなっています。

1. それが好きだ。好きでやってみたい。好きだからやるんだ。といったものを掴むことが一番大事。
2. 収入や安定性も、要素として考えられるが、安定性は仕事でもって求めるのではなく、家庭などをしっかりつかんで不安感のない状態にすることが大事では。
3. 家族。しっかりした基盤を持つ。仕事というひとつのものに全部を求めるのではなく、家族と一緒に生活していく中で、仕事をどうやっていくか。仕事への取り組み方などが考えられるようになると思う。
4. 他の人と違いを出せる、そういうような考え方、取り組み方。自分が健康でどんなものにでも取り組めることが大事。
また、常に心掛けていることとして、協力してもらったことに対する感謝が大事。助け合いの精神が大切です。お互い協力する姿勢を持ちながら仕事に取り組んでいけば、いろんな楽しい思いができるのではないでしょうか。

質疑応答

Q1. 20年ほど前にアメリカの企業に入社した際、コンプライアンスや環境問題にとても積極的で感動したのだが、現在のアメリカの若い人達はどうなのでしょう?
A1. 環境問題については、今は全然、日本のほうが先に進んでいます。たとえば、料理をした際に出るゴミは、分けて捨てなければならず、そうしなければならないということすら知らなかった。日本のほうが環境問題については真剣だと思います。

Q2. アメリカにおいて「ベンチャー」と「アントレプレナー」という言葉の定義の違いについて。
A2. 意味としては同じだと思いますが、ただ、最近は「アントレプレナー」という言葉を使うほうが多いです。

Q3. ハーバードは非常に難しい大学で、入るのも大変な大学ですが、受験勉強にあたりどのような勉強をし、どのように集中力を保っていたのですか。また、日本・中国などから学生が集まっているようですが、違いはありますか。
A3. 幼い頃から両親からモチベーションのトレーニングを受け、バスケットボールも一所懸命練習しました。目標を達成するためには、すごく努力しないとできないという生活をずっとしてきました。ハーバードに入ってからは、回りの学生も素晴らしいし。競争も厳しい。大学に入れば入ったで、自分でモチベーションを維持している。精一杯やって、常に競争の世界にいますから、チャレンジシップを持って乗り越えていかないとやっていくのは大変ですね。

日本よりも中国の学生のほうが多いように感じますが、人口の差もあるかもしれません。大学を卒業後はみんな、それぞれの国に帰って、学んだことを活かして仕事をしていくのだと思います。

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