
バックナンバー01:生命保険
生命保険業界の注目記事(2008年4月7日)
『医療・死亡保険 出足鈍く』
『昨年12月下旬の保険商品の窓口販売の全面解禁で、銀行が販売できるようになった医療保険や死亡保険の売れ行きが伸び悩んでいる。「1ヶ月で最低でも数百件になる」という事前の予想を大幅に下回る、百件程度にとどまっている』(2/8「日本経済新聞」より)
コンサルタントの視点
昨年暮れの銀行窓版全面解禁を契機に、銀行窓口での取扱が可能になった保険商品(医療保険や死亡保障)の売れ行きが、期待に反して伸び悩んでいることが判明した。報道によると、考えられる理由として(1)昨年施行された金融商品取引法(金商法)の影響で、特に取扱に慣れていない保障系商品に対して慎重になっている(2)これまで主力だった変額年金が一括払いが基本であるのに対し、保障系商品は月払いが主流で保険料も小口の数千円単位である為、銀行が保険会社から得る手数料も見劣りするから、としている。
しかし、それが本当の理由だろうか。
上記二つの理由はいずれも全面解禁施行前から十分認識できていたはずである。にもかかわらず、各銀行は競うように数多くの窓販要員を採用、各保険会社に対しホールセラーを派遣要請、各支店に常駐させるといった対応を取っていたことを考えると、上記の理由だけで結論付けるのは少々難しいのではないか。
考えてみると、これまで銀行窓口での投資型年金の販売が好調だった大きな要因として、「貯蓄から投資へ」という大きな時代の流れに上手く乗ったことが挙げられよう。元本割れリスクが伴う投資信託とは違い、変額年金は元本を保険会社が保証するタイプが主流なのである。元本が目減りするリスクを保険会社が負ってくれて、かつ高い金利を得たい、という日本人の投資スタンスに合った商品だったといえよう。つまり、顧客側は単に「定期預金からの預け換え」をしたに過ぎず、新たな追加出費はしていないのである。それに対し保障系商品に月払いで加入するということは、新たな出費(ニューマネー)が発生するということであり、それだけ保険加入にあたってブレーキが掛かるのは当たり前、と考えられるのである。
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