
対談:アボットジャパン株式会社上保(うわぼ)篤信様×キャリアカウンセラー齋藤めぐみ
成長し続ける企業「アボット ジャパン株式会社」。その魅力と人材戦略について、人事本部の上保篤信本部長にお話をお伺いしました。
選職のために対談:アボットジャパン株式会社上保篤信様(1)
現在、医薬品部門で世界第9位を誇る好業績ですが、「まだ1位ではない。」と、更なる上を目指し、「競争力を高めたい」と熱く語る上保氏。変革期だからこそ、チャレンジグでおもしろい。そんな上保氏の言葉から、今後のアボット ジャパンの成功の未来図が見えてきます。
この仕事は、限られた人にしか出来ない!
アボットジャパン株式会社
人事本部 上保篤信本部長
齋藤:今日は、アボット ジャパン株式会社さまの事業についての魅力、人事・組織戦略などにつきまして、いろいろな切り口でお話をお聞かせいただければと思います。上保さんご自身も中途入社で御社にご入社されたとお伺いしましたが、今までのキャリアをご紹介ください。
上保本部長:はい。新卒でスミスクラインビーチャムに入社し、横浜支店にてMRとして7年間過ごしました。その後、人事へ異動し、ロンドン本社にて人事Mgrとして仕事をしていたこともあります。
その後も外資製薬会社数社で人事部長として日本法人の立ち上げなどを経験し、昨年、アボットに入社しました。
齋藤:ありがとうございます。MRとして7年ご経験されたあと、人事部へ異動されたのは、ご自身のご希望ですか?
上保本部長:最初はマーケティングでプロマネをやりたくて異動希望を出したのですが、当時、プロマネのポジションに空席がありませんでした。自分としては横浜支店に7年間いて、自分の回りの仕事はだいたい全体像が見えてきたころで、本社での仕事をしてみたいという希望があったので、最終的にはマーケティングではありませんでしたが、人事として異動することになりました。
齋藤:それからのキャリアはずっと人事で築かれていますが、いつごろこの人事という仕事でキャリアを築いていこうと決められたのですか?何かきっかけなどがあれば教えてください。
上保本部長:当時、人事の仕事というと、出世コースの1つというイメージでなんだか管理する人や庶務的なイメージがあったのですが、本来は人事とは戦略的部門であるべきだという思いがあります。何よりも、「人事で会社は変わる」というところにやりがいを感じています。
齋藤:昨年、アボット様にご入社されたとのことですが、おそらくその他の企業様からも引く手あまただったと思う上保さんですが、アボット様を選ばれた理由を教えてください。
上保本部長:とてもチャレンジングだと感じました。
齋藤:チャレンジングだとお感じになられたポイントを詳しくお話いただけますか?
上保本部長:アボットという会社は非常にいい会社でずっと毎年成長し続けている。世界第9位、従業員が7万人、売上が約2兆8千万円と数字だけみても、非常にいい会社です。
そんな中で何がチャレンジングかというと、日本には10事業部あるのですが、事業部ごとに事業が完結でき、ビジネスをドライブしている。唯一、全事業部を横断している組織が人事本部のみです。
経理や総務に至るまでが、事業部ごとに置かれているのに、人事だけは全事業部を横断的に見なければならない。非常にチャレンジングです。
齋藤:それは、確かにチャレンジングですね!
上保本部長:そうなんです。そして、この仕事の紹介をいただいた時に、この仕事は日本において、「俺にしか出来ない!」と思ったのです(笑)。
齋藤:「限られた人にしか出来ない」、すばらしいですね!!そのくらいこの求人は自分に合っているとお感じになられたのですね。
上保本部長:というより、自分自身が1990年にMRから人事に異動した際に、非常にベタな現場の仕事から経験したことがあり、ペイロールから所得税の計算、採用など何でもやりました。
それが今となっても、現場も含め全体の仕事が見えることが強みになっていますし、細かい現場の人事の仕事と、全体が見える人事の仕事を経験してきた人って世の中に非常に少ないので出来る人が少ないと思っています。
齋藤:お話をお聞きしていても非常に難易度が高そうでチャレンジングなお仕事ですが、ご入社前に予想していたとおりだなと感じられたことと、予想以上にこれはチャレンジングだなと思われたことはございますか?
上保本部長:予想通りだったことは、人事本部で行っている仕事の現状のレベルなどでしょうね。
予想以上だなと思ったポイントは、事業部ごとにビジネスをドライブしているので、会社としての統一感がまだないことですね。勤務時間や評価の仕組みに至るまで事業部ごとに微妙に違ったりする。これは非常に難易度が高い。
齋藤:なるほど、それでは事業部間の人材交流などもほぼないのですか?
上保本部長:グローバルでいうと、あるのですよ、人材交流。でも日本国内の事業部間の交流はほとんどなかった。就業規則が違うだけで、異動もできない。それでは競争力の高い組織にはならないのです。
人事で会社は変わる。だからこそまずは人事を変える
齋藤:聞けば聞くほどチャレンジグなお仕事だと思いますが、上保さんとしては、昨年ご入社されてから、まずどんなことに着手されてきたのですか?
上保本部長:いくつかの側面のものを同時進行的に進めてきました。
1つは、各事業部のビジネスリーダーと人事部とのネットワーク作り、まずはコミュニケーションができる風土を作ること、そして2つ目は、グローバルで自分の後ろ盾になるシニアの方々にバックアップをいただくためのサポート体制づくり、3つ目は人事部内のメンバーとのコミュニケーションです。
人事部内も27人いるのですが、情報共有ができておらず、ミーティングさえもなかった。入社したその日に、2週間に1度、人事部内の部長会議を行うことを決めました。東京で1回、大阪で1回の月2回の会議です。
齋藤:まずは人事本部内の意思統一や変革から着手されてきたのですね。
上保本部長:もちろん同時進行でいろいろやってはいますが、人事本部ということであれば、入社翌月の11月30日には全人事部メンバー参加でオフサイトミーティングを行いました。人材開発部門(LD)がワークショップ形式で行いました。
齋藤:ちょうどご入社されてから半年くらいになりますが、変化してきたという実感はございますか?
上保本部長:変化は感じています。でも、まだまだこのスピードでは遅い。もっとスピードを上げて、現場の方々が人事部に期待するレベルまでもっていきたいと感じています。人事本部にも外部からメンバーを採用して、まず採用と人材開発を最優先として取り組んで、成果を出していくことは早期に達成したいことです。
齋藤:なるほど。まずは人事本部から改革されているわけですね。変革期の御社ですが、どんな人材を採用し組織を強化していこうとお考えですか?
上保本部長:自分で何かをやり始めることができる人、すなわちセルフスターターの方です。受け身ではなく自分自身で行動できる人ですね。そして明るい人。明るいというのは、コミュニケーションで人を惹きつけることができ、自分自身の考えや意見をプレゼンテーションできる人ですね。そして何より、一緒に働いていて楽しい気持ちになれる人を求めています。
齋藤:セルフスターター、明るい方、確かにどの企業様もほしい人材の要件でもありますね。御社の面接では、どんな風にそのあたりをご判断されるのですか?
上保本部長:私自身が採用面接に直接携わることは少ないのですが、コンピテンシーベースで行動特性を掘り下げて見ていくような面接を目指しています。その方のお話を聞くと映画のシーンが頭で描けるような面接という風に表現されたりもしますよね。今後は面接官トレーニングなども取り入れて、さらに行動特性まで掘り下げた面接を行っていきます。
齋藤:今度は、採用された方、今の社員の方々に対する、人材育成支援について教えてください。
どんな教育プログラムや人材開発施策がございますか?
上保本部長:研修や教育に関しても、受け身ではなく「自分で学んでほしい」と思っています。もちろん自分でどんなスキルを開発したいのか見つけて提案してくれれば支援できる仕組みはあります。
今後は仕組みについても、年間スケジュールを公開して、社員が理解して使っていけるようなものにしていきます。でも何より、自分で「これがやりたい」と言える人材であってほしいと思います。
キャリアカウンセラー齋藤めぐみの目線
「限られた人にしか出来ない!」と熱い思いでアボット ジャパンにご入社された上保氏。まずは人事改革、現場との信頼関係づくりから着手されています。「人事で会社は変わる」というお話に、やはり「企業は人なり」だと改めて感じました。次回後編では、具体的なアボット ジャパンの取り組み、今後ご入社いただきたい方々へのメッセージなどをお伝えいたします。


