
キャリアインタビュー:越純一郎氏
キャリアインタビュー:越純一郎氏(3)
ビジネスパーソンとして身に着けるべきスキルといったものについて、アドバイスをいただけますか?
なるほど・・・。ヘッドハンターは、自分のキャリアについて役立つ情報を持っているということでしょうか。
その他、ビジネスパーソンとして身に着けるべきスキルといったものについて、アドバイスをいただけますか?
私は、表面的な手練手管は必要ないと思っています。型にはまったテクニックを学ぶことは無意味です。大事なのは「人格」を磨くことです。コミュニケーションスキルだって同じです。人は誰でも、心の美しい人を好むのです。話術だ何だと、テクニックを気にする暇があったら、少しでも自分の心を美しくすることです。自分の人格を磨くことです。表面的なスキルより、優れた人格の方がビジネスにおいても重要なのです。絶対にそうです。
では、人格を磨くために、具体的にどうしたらいいのでしょうか?
誰でもできる簡単な方法をお教えしましょう。これは、私の行う企業研修の一部でもあります。次の4点です。
・ 目標を持つ
・ 1日1回自分を振り返る
・ 情報孤児にならない。特に、良い本を読むこと。
・ 長所伸展法
「目標を持つ」というのは、漠然と生きないということです。仕事であれ、プライベートであれ、目標を目指して工夫を重ねる。
「一日一回、自分を振り返る」。「自分は、今日一日、誠心誠意を尽くしたか。間違いは無かったか。」それを自分に聞いてください。人はゴマかせても、自分はゴマかせません。自分が知っています。答えは自分の中にあるのです。
「情報孤児にならない」とは、本を読んで、考えることです。本も読まずに人格を高めようなどと思っても、それは現実的でありません。
長所伸展法とは、まず自分のいいところをほめる。相手のいいところもほめる。「事実」を心からほめる。
ありがとうございます。たしかに、今おっしゃったことは、簡単にできることですね。実行するかどうかが重要なのですね。欲張ってすみませんが、他にも何かアドバイスがあればぜひお聞かせください。
そうですね。まず何よりも、自分の「日本語」を磨いてほしいということです。
最近のビジネスパーソンはあまりにも日本語ができなさ過ぎます。敬語がきちんと使えず、まともな文章を書けない人が多い。最大の問題は、自分の日本語がおかしいという自覚がないということ。これを私は「病識」がないと呼んでいます。
ですから、私は、指導先企業の社員たちに対しても、まず自分の日本語がおかしいということを気づかせて、それから徹底的に日本語を鍛えています。
また、人脈を広げることをやって欲しい。普通に会社勤めをしていると、つきあう人間の9割方が社内の人間になってしまう。これでは人脈は広がりません。私の場合、1週間に5回ある昼食のうち、2、3回は社外の人と一緒に取るようにしています。それを何年も続けています。また、私は、基本的に私を頼ってくる人を快く受け入れ、誠心誠意面倒をみるようにしています。神様がくれたせっかくのご縁を活かしたい、自分からそれを拒否してはいけないと考えているからです。
仕事ができる、商売ができるというのは、実は、ある仕事にふさわしい人をすぐに見つけだせたり、人と人を結びつけたりする能力なのです。だから、普段からご縁を大切にしていれば、いざと言う時に人脈が生きてくる。これがわかっていない人は多いのです。
最後に一言、本当に幸せな人生を送る道は、「生きているうちは手に入らないが、天に行ってからもらえるようなこと」を、仕事を通じて行うことです。
冒頭に申し上げた「かものはしプロジェクト」ですが、彼らには、あなたたちの仕事は、天に「宝」を積んでいるのだと話しています。あなたたちの仕事は、神様がちゃんと見てくれているのだよと。
(聞き手:松尾 順)


