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キャリアデザイン基礎講座 第2回 キャリアデザインとは?

前回、「キャリア」とは、端的には 「職歴」、「経歴」(あなたの仕事や、仕事上の経験の歴史) のことであると申し上げました。 また、私は、深い意味を込めて、「キャリア」を 「仕事人生」 とも言い換えていると書きました。 私たちの人生を構成する要素として、「仕事」はおそらくもっとも大きく重要な要素だからです。 さて、一般に「キャリア」とは、冒頭に書いたように、あなたがこれまでにやってきた仕事や、そこで身に着けた知識やスキルや価値観など、「過去のこと」を指します。

キャリアデザインとは、未来のキャリアを「設計し、企画すること」

一方、キャリアデザインとは、「未来のキャリア」を設計し、計画することです。

今、「設計し、計画すること」と書きましたが、キャリアデザインには

・キャリアの設計
・キャリアの計画


の2つの作業が含まれているということです。

キャリアの設計

まず、キャリアの設計ですが、家を建てるときの「設計図」やパース図などをイメージしてください。家の設計図やパース図は、完成した時には、こんな間取りになりますよ、こんな外観になりますよということを決定するものですね。

あれと同様、キャリアを設計することは、「キャリアの完成図」を作成する作業です。

よりわかりやすく言い換えるなら、あなたが目標とするキャリアの理想像(将来像)を描くということです。そして、このキャリアの「理想像」には、おおむね次のような項目が含まれるでしょう。

・どんな仕事をやっていたいか
・どんな職位に就いていたいか
・どんな職場で働いていたいか
・どんな上司、部下、同僚、取引先と働いていたいか
・どのくらいの収入を得ていたいか
・家庭やプライベートなど、仕事以外のことと、どんなバランスを取りながら働いていたいか

 (これは、第7回ライフ・キャリアバランスで詳述します)

キャリアの計画

キャリアの「理想像」を描いただけで終わってしまうと単なる夢物語ですね。実際に行動を起こさなければなりません。

そこで、キャリアの将来像を具現化するために

・何をやるべきか(What to Do)
・どうやるべきか(How to Do)
・いつ(までに)やるべきか(When to Do)
 *「いつまでに」という期限設定が重要


を決めるのが、「キャリアの計画」です。

「実行計画」と書けばよりはっきりしますが、
あくまで実行するための計画です。計画倒れに終わらないようにしたい。

そのために特に重要なのは、

・いつ(までに)やるべきか

という期限設定です。

「夢に日付を入れる」

これは、ある成功した起業家の方がおっしゃっていることですが、
夢をいつまでに実現するかという「日付」を入れることが、計画を実行に移す原動力ともなるのです。

なお、「キャリアの設計」を「キャリアデザイン」と呼び、「キャリアの計画」を「キャリアプランニング」と呼んで、それぞれ言葉を使い分けてもいいいのですが、設計しただけでは意味がなく、将来像がなければ実行計画も立てられませんので、当キャリアデザイン講座では、「キャリアデザイン」の中に、「設計」と「計画」の両方の作業を含めています。

キャリアデザインに当たって考慮すべきこと

キャリアデザインに当たって、特に「キャリアの設計」における理想像を描く際に考慮すべきこととして次の2つがあります。

・外部環境
・内部資源


まず「外部環境」、すなわち、あなたを取り巻く社会・経済、技術、家庭などの環境が今後どう変化していくかを適切に読む必要があります。たとえば、今は引っ張りだこの技術だが、5年後には時代遅れになっていることが予測できるなら、その技術を生かした仕事・職業を目指すことは得策ではないですよね。

仕事とは、基本的には、社会で必要とされているなんらかの価値を提供すること(そして、その対価として報酬を得る)です。必要とされていないものしか提供できない仕事は淘汰されるしかありません。

ですから、長期的な視点で外部環境変化を読み、慎重に自分のキャリアの理想像に反映させる必要があります。

内部資源とは、あなたの持つ仕事上の強みです。具体的には、これまで培ってきた知識やスキル、経験のこと。これらは、今後のキャリアにおいて活かせる「資源」です。できれば、すでに自分の持っている資源が有効活用できる「理想像」を描きたいものですよね。ですから、あなたが現在持っている「強み」は何かをきちんと把握しておきましょう。

具体的には、履歴書や職務経歴書を書いて、過去の「キャリアの棚卸し」をやることをお勧めします。


「キャリアの棚卸し」をすると、キャリアの理想像を具現化するために、現在の資源では不足している部分が出てきます。そうした不足している資源を獲得するために何をやるべきか(資格取得や、他部署での経験など、場合によっては「転職」)をキャリアの「計画」の中で決めていくことになります。


なお、現在の自分の強みを活かせない、まったく異なるキャリアの理想像を描くことを否定するわけではありません。ただし、それはゼロからのスタートを意味しますからより大変な道が待っていることは覚悟しなければなりません。

まとめ

今回のお話を振り返りましょう。

キャリアデザインとは、

・キャリアの理想像を描く「キャリアの設計」
・理想像を具現化するための行動(What,How,When)を決める「キャリアの計画」


の2つの要素で構成されます。

そして、キャリアデザインを行うに当たって考慮すべきこととして、

・あなたを取り巻く外部環境の変化を読む
・あなたの強みである内部資源が何かを把握する


の2つがあることをお話しました。


次回、第3回では、そもそも「キャリアの目的は何なのか」について考えてみます。


(文責)松尾順

2006年12月15日