キャリア塾

キャリアインタビュー:ソーントン不破直子氏

日本女子大学リカレント教育・再就職システム
日本女子大学 文学部英文学科
大学院文学研究科英文学専攻
教授 ソーントン不破直子氏

2008年9月17日

キャリアインタビュー:ソーントン不破直子氏(1)

まず、「リカレント教育・再就職システム」はどのようなものか教えてください。


日本女子大学 文学部英文学科
大学院文学研究科英文学専攻
教授 ソーントン不破直子氏

対象としているのは、大学卒業後、いったん就職したものの、その後、育児や夫の転勤などの理由のため、仕事からしばらく離れている女性です。こうした女性のうち、再び就職して働きたいと考えている方を対象に、1年間の教育プログラムを提供すると共に、修了後の再就職を支援するところまで面倒をみるのが「リカレント教育・再就職システム」(入学定員:30人/1期当たり)です。

現状としては、2学期で修了しますので、昨年秋の2007年後期から入学した1回生が、今年の2008年度前期で修了しました。今秋の2008年度後期は、2回生の2学期目と、3回生の1学期目の授業が始まります。また、来年度2009年度前期からの4回生の募集も並行して開始するところです。

なるほど!では、教育プログラムはどのような内容でしょうか?

再就職を目的とするプログラムですから、ビジネスに特化しています。しばらく仕事をやっていなかったとはいえ、再就職ですから新卒と同じ扱いは受けられません。即戦力を期待されます。したがって、新人よりも高い業務遂行能力を身につけていることが再就職のための必要条件となります。そこで、「英語」、「ITリテラシー」、「キャリア開発論」を必修科目としています。

英語力はどの程度の水準を目標とされていますか?

TOEICで800点以上です。私としては、「900点以上を目指しましょう」と学生には言っています。ただ、現在在籍中の学生の中には、既にかなり高い英語力を持っている方もいるんですよ。そんな学生には、初級レベルの英語の科目を免除しています。

「ITリテラシー」についてはいかがでしょうか?

1年後の卒業時には、パソコンのオフィスソフト(エクセル、ワード、パワーポイント等)の操作方法に習熟しているだけでなく、Webサイト(ホームページ)の制作まである程度こなせるようになっています。また、希望者には、Microsoft Office Specialistや、Microsoft Certified Application Specialistなどの再就職に役立つ資格取得の指導、アドバイスも行っています。

なお、パワーポイントについては、単にプレゼンテーション用の資料を作成するだけでなく、その資料を用いた実際のプレゼンテーション(発表)の演習も行っています。

ITリテラシーの科目では、単に各種ビジネス用のパソコンソフトが使えるようになるだけでなく、「情報発信能力」も身につけられるということですね。では「キャリア開発論」はどのようなものですか?

「キャリア開発論」は、再就職のための個別・具体的な指導です。つまり、学生1人ひとりのキャリアの振り返りを通じたこれからのキャリアプランを立ててもらいます。さらに、職務経歴書や履歴書の書き方を指導し、面接の実習等を行います。

当プログラムの学生たちは、以前仕事をしていたわけですから、新卒と違って職務経歴書、履歴書に書くべき内容があります。そこで、仕事を通じてどんな成果を成し遂げたか、またどんな能力を身につけたか等を求人企業に的確に伝え、再就職が容易に進むような職務経歴書や履歴書の書き方を教えるのです。

さらに、ケーススタディを用いて、仕事を始めた後に直面する可能性のある、様々な業務上の問題について考えさせ、ビジネスにおける問題解決能力を高めることもやっています。

キャリア理論といった、抽象的な内容ではないのですね・・・?

はい、あくまで再就職、および再就職先の職場でスムーズに仕事がこなせるようになるための実践的な知識・ノウハウの習得と、個々の学生に対する個別のガイダンスが中心です。

その他、リカレント教育・再就職プログラムならではの科目がありますか?

当プログラムを立ち上げるに当たり、今後大きく発展する可能性の高い、有望な分野が何かについて検討しました。その結果、税務・会計・金融といった一般的なビジネス科目のほかに、次の3つの分野に関連した科目を必修選択科目として採用することにしたのです。

・ 社会問題関連(労働、保険、消費者保護)
・ 内部監査
・ 環境・エネルギー産業

税務、会計、金融については、企業会計入門、税法入門、金融リテラシーなどの科目が選択できます。また、社会問題関連としては、社会保険労務士資格取得のための「労働保険と社会保険」という科目や、消費生活アドバイザー資格を取得するための科目があります。また(株)千代田テクノルさんの寄付講座として、「地球環境とエネルギー産業」という科目もありますよ。