
キャリアインタビュー:高橋みどり氏
(株) Oens (オーエンス)
代表 髙橋みどり氏 イメージング・ディレクター
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キャリアインタビュー:高橋みどり氏(4)
本の出版が独立のきっかけなのですか・・・?
髙橋みどり氏 イメージング・ディレクター
(株) Oens (オーエンス)代表
会社が成長するとか、儲かることも重要ですが、私自身としては、どれだけ社会や人の役に立つか、貢献できるかということも大切にしたいと思い始めていたんですね。
会社名の「Oens(オーエンス)」が「応援する」から来ているのもその思いを込めているのです。自分よりも年下の働く方のために本を書くというのはそのひとつになると思ったわけです。
私が社会人になった頃は、25年後には、黒塗りの社用車に乗って出勤してくる女性がたくさんいると思っていました。これだけ優秀な女性がいるのだから、企業の重役として多くの女性が登用されているはずだと。
私自身も朝は、社用車で新聞を読みながら出勤するのかなと思っていたほどです。ところが現実はまだそうではありません。
どうやら、そこまで出世するためには、ある意味、女性であることを捨てて、男を押しのけるくらい働かないとダメというイメージがまだあるみたいで、若い人たちは「自分はそこまでできない」とあきらめていたようなところがあります。
これは、私たちが「決してそんなことはないよ」ということをちゃんと伝えていなかったのがまずかったのだと思うのです。
それで、若い女性を応援するような情報発信も続けてらっしゃるわけですね。さて、これまでの仕事の中で一番苦労し、また成長できた時期はいつですか?
バーニーズジャパンでの7年間ですね。まず、外資系なのに、私は英語がほとんどできなかったのです。FAX1枚の英文も書けない。本社などへの出張にも一人で行かされるのですが、相手の話していることが全く聞き取れないのでYES/NOも言えない。うまく話すこともできないので、相手からは何を言っているかわからないと集中攻撃を受けたのです。
日常会話はともかく、いわゆる「ビジネス英語」は全くできず、とても苦労しました。でも、なぜ英語ができないだけで、自分がやってきたことや自分の能力が認められないのか、それがくやしいと思ったのです。
では逆に、言葉さえできるようになればいいのだと考え、集中的に英語学校に通いました。出張にも何度も行くうちに、だんだん聞き取れるようになってきて、また自分の考えが伝えられるようになっていくと、相手も私の能力を認めてくれてうまく仕事が回るようになってきたし、FAXなども早くかけるようになりましたね。
苦手だった英語を克服できたのは、キャリア上大きな自信につながったわけですね?それ以外にはありますか。
当時、業界ではマーケティングという言葉がまだ普及していなかったので、私も感覚的にメディアを選択したり、カタログを作成していたのです。
ところがバーニーズの本社とのやりとりの中では、「それだけ宣伝費をかけたらいくら儲かるの?」といった常に数字をにらみながら、広告、販促施策を企画・実行することが求められるのです。こうして、マーケティングでは先を行く米国流の方法をバーニーズでは身につけることができたと思います。
髙橋さんのキャリアの軌跡お聞きしていると、どの会社でも、髙橋さんを大きく成長させてくれる貴重な経験をされていますね。では、髙橋さんのキャリア形成の上で大きな影響を受けた人たちはいらっしゃいますか。
私はこれまで在籍した会社のどの社長からも「出る釘」と言われました。たとえ相手が社長でも言うべきことはきちんと言う。
要するに生意気だったのです。でも、どの社長も、出る釘だから叩くのではなく、むしろもっと出してあげようという感じで接してくれたのです。最初はどの社長も驚きました。日本の女性でそこまではっきりとものをいう人はいないと。そして一つずつ仕事を形にすることで、言ったことはきちんとやる人間だということを皆認めてくれていました。
最後にこのインタビュー記事をお読みなっている方にキャリア作りの上でのアドバイスをお願いします。
弊社に訪ねてくる大学生などにもよく言うのですが、まず「あきらめないで続けること」ですね。
もうひとつは、「いやなことがあっても、他人のせいにしないこと」。特に女性の場合、同期の男性が先に出世したりすると、やっぱり会社では男性が優遇されるとか、上司の評価が良くないとか他人のせいにしがちです。でも、実際には仕事上の成果が出せていないといった自分に責任があるかもしれないのです。
ですから、現在の自分の置かれた状況を他者のせいにするのではなく、自分の仕事を客観的に見て、なにが悪いのか、改善すべき点は何か、何をしたいのかを考えてやるべき行動を取れるようになればキャリアが開けてくると思います。
また、仕事は一人ではできないことを理解して、仲間と協力しあうことも大切です。若いうちはなかなかわからないことですけど、これに気づくと仕事もずいぶん楽にできるようになると思います。
(聞き手:松尾順)


